
五劫思惟阿弥陀仏(ごこうしゆいあみだぶつ)は、阿弥陀仏の信仰の中でも特に特徴的な姿を持つ仏像として知られています。
五劫思惟阿弥陀仏の由来
五劫思惟阿弥陀仏は、阿弥陀仏がまだ法蔵菩薩(ほうぞうぼさつ)であった修業時代、全ての衆生を救う理想の浄土を作るため、「五劫」という気の遠くなる長い時間、深く「思惟」(思いを巡らせること)し続けた姿を現しています。 「五劫」という単位は、仏教でもっとも長い時間のたとえの一つで、「想像を絶する事の長さ」です。 この思惟の末に、法蔵菩薩は四十八願を発し、修行を積み、阿弥陀仏として成仏したとされます。
仏像の特徴
五劫思惟阿弥陀仏の最も大きな特徴は、「アフロ仏」とも呼ばれるほどボリュームのある頭髪(螺髪:らほつ)です。 これは長い時間祈り続けたことの象徴であり、普通の阿弥陀仏像との違いが一目で分かります。 表情は静かで穏やか、半眼や目を閉じて深い瞑想に入っている姿が多くみられます。
実際の五劫思惟阿弥陀仏像と縁起
五劫思惟阿弥陀仏像は日本全国でも数が限られており、特に奈良や京都に集中しています。 代表的なのは奈良の五劫院や東大寺、京都の椿寺地蔵院や道成寺などです。 奈良の五劫院本尊の像は、鎌倉時代に重源上人が宋から招来したと伝わり、その由緒あるお姿は、毎年8月初旬の特別公開時や予約制で拝観可能です。
五劫のたとえ
「五劫」も長さを表す有名なたとえがあります。 それは「巨大な岩を3年に一度、天女が衣で撫で、その岩が磨耗して亡くなるほどの長い時間が一つの”劫”で、その5倍が”五劫”」というものです。 この想像を絶する思索の末に生まれたのが阿弥陀仏の浄土、そして五劫思惟阿弥陀仏の姿です。
まとめ
五劫思惟阿弥陀仏は、その姿も由来も「尽きぬ思いやりと救済への誓い」を象徴しています。 「アフロ仏」も親しみやすい姿に込められた深い意味を、拝観する際はぜひ感じてみて下さい。
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