そろばんは近年「再ブーム」と言われ、子どもから大人まで幅広い世代で人気が復活しています。

 

再ブームの背景
• 昭和期の定番習い事だったそろばんは、令和に入り再び注目されています。
• 理由のひとつは「中学受験対策」へのニーズです。算数の計算力向上を目的にそろばん教室に通う児童が増加しており、実際に生徒数が倍増した教室もあります。
• 小学生白書によると、2025年現在、そろばんは習い事ランキングで6位にランクイン。水泳や英会話よりも高い人気を集めています。
なぜ見直されているのか
• 2020年の学習指導要領改訂で、小学校算数にそろばん教育が正式導入され「計算の仕組みを理解する力」「数学的思考力」を鍛える目的が明確化されました。
• 指先を使い頭で珠をイメージしながら計算するそろばんは、デジタルな学びでは得られない「集中力」「達成感」「アナログの体験」に価値を見出されています。
• さらに保護者からは「数字ぎらいをなくしたい」「礼儀やしつけ面も身につく」といった意見が聞かれ、単なる計算ツール以上の人間的成長効果を求められています。

 

科学的・教育効果
• 脳科学の研究では、そろばんトレーニングが「実行機能（自己制御や計画性）」や「ワーキングメモリー」「空間認識能力」を高めることが示されています。
• 右脳（イメージ・記憶力）と左脳（論理・計算）の両面をバランスよく使うことで、子どもだけでなく認知症予防を目的とした大人の「脳トレ」としても人気です。

 

習い始めの低年齢化と大人の需要
• 以前は小学校3年生ごろから始める児童が多かったですが、最近は小学1年生や、就学前から始めるケースが増えています。
• 大人世代にも「脳の活性化」や「学び直しの自己投資」として再認識され、シニアの受講も拡大中です。

 

まとめ用ポイント
• そろばんは“計算力の向上”にとどまらず、“脳の発達促進”“集中力や社会性の向上”など多面的な効果が科学的にも裏付けられ、今こそ幅広い世代へおすすめできる学びのツールになっています。